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2024. 6.16 礼拝メッセージ:金子辰己雄師

【聖書個所】

ダニエル12:1~4

【タイトル】

ダニエル書(23)「終末預言の結び―思慮深い人々①―」

ダニエル12:1~4:「その時、あなたの国の人々を守る大いなる君、ミカエルが立ち上がる。国が始まって以来、その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。しかし、その時、あなたの民で、あの書にしるされている者はすべて救われる。地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者が目をさます。ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。思慮深い人々は大空の輝きのように輝き、多くの者を義とした者は、世々限りなく、星のようになる。ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと探り回ろう。」

【本論】

V1:「その時、あなたの国の人々を守る大いなる君、ミカエルが立ち上がる。国が始まって以来、その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。しかし、その時、あなたの民で、あの書にしるされている者はすべて救われる。」

 「その時」とは、前回の聖書個所、ダニエル11:45:「彼は、海と聖なる麗しい山との間に、本営の天幕を張る。しかし、ついに彼の終わりが来て、彼を助ける者はひとりもない。」とあるように、反キリストが現れ、その反キリストが終わりを迎える時が来る「終末の時」のこと。その時、「あなたの国(イスラエルの国)の人々を守る大いなる君、ミカエル」という、ダニエル10:13で、「第一の君のひとり」と言われている天使長のミカエルが立ち上がるという。何故「立ち上がる」のか?―「国が始まって以来、その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。」からである。終末の時が来ると、今まで誰も経験しなかったような大きな患難の時が訪れるという。その苦難はちょっとやそっとの苦難ではない。イエス様は弟子たちが、「あなたが来られる時や世の終わりの時には、どんな前兆があるのでしょう。」(マタイ24:3)と訊いた時、イエス様は弟子たちに次のように答えた。

マタイ24:4~8:「そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「人に惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名のる者が大ぜい現れ、『私こそキリストだ。』と言って、多くの人を惑わすでしょう。また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです。」」

 これだけでも十分恐ろしい。これだけでも十分な苦しみです。しかし、大丈夫。安心して下さい。

①ミカエルという天使長が立ち上がり、私たちのために戦ってくださるから。

黙示録12:7~12:「さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。そのとき私は、天で大きな声が、こう言うのを聞いた。「今や、私たちの神の救いと力と国と、また、神のキリストの権威が現れた。私たちの兄弟たちの告発者、日夜彼らを私たちの神の御前で訴えている者が投げ落とされたからである。兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。それゆえ、天とその中に住む者たち。喜びなさい。しかし、地と海とには、わざわいが来る。悪魔が自分の時の短いことを知り、激しく怒って、そこに下ったからである。」

 大患難の時に、ミカエルはイスラエルのために天で竜=悪魔と戦い、勝利を収められる。

②いのちの書に名が記されていれば、救われるから。

V1c:「…。しかし、その時、あなたの民で、あの書にしるされている者はすべて救われる。」

 いのちの書から名が消されなければ、救われる。いのちの書から名が消されないのは、黙示録12:11~12:「兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。それゆえ、天とその中に住む者たち。喜びなさい。」とあるように、イエス様に対する信仰を最後まで持ち続けているからである。

※私たちはいつ患難期に入るか分からない。しかし、患難期が死んだ後にやって来たとしても、死んだ者はよみがえり、私たちは皆、主の御前に立って最後の裁きを受ける時が来るのである。

V2:「地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者が目をさます。ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。」

 使徒信条に「…。天にのぼり、全能の父なる神の右に座したまえり。かしこより来たりて、生ける者と死にたる者とを裁きたまわん、我は聖霊を信ず。…。」とあるように、イエス様の再臨の前に死んだ者は、終わりの時が来てイエス様が再臨されると、誰でもよみがえり、神の裁きの座に立つのである。そして、いのちの書に名の記されている者は「永遠のいのちに」、そうでない者は「そしりと永遠の忌みに」入るのである。そして、彼らの間には千年の開きがある。

黙示録20:4c~6:「また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。そのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。これが第一の復活である。この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。」

※この第一の復活は、イエス様の地上再臨と共に起きることなので、いつも最近言うように、患難期前に空中軽挙があって、私たちが先に軽挙されるということは考えにくい。いずれにしても、私たちは第一の復活に預かる者でありたい。

V3:「思慮深い人々は大空の輝きのように輝き、多くの者を義とした者は、世々限りなく、星のようになる。」

 「思慮深い人々」とは、このように最後まで信仰を保つ人のこと。よく考えて福音を信じ、最後までいのちの書に名が記されている人々のこと。よく考えもしないで信じた人たちではない。パウロはこう言う。

Ⅰコリント15:2:「また、もしあなたがたがよく考えもしないで信じたのでないなら、私の宣べ伝えたこの福音のことばをしっかりと保っていれば、この福音によって救われるのです。」

 しかし、たとえ初めは人の言葉によって信じたにしても、何かの折に、それは多くの場合、試練に遭う時だが、その時に真剣に神に向かい合うなら、主は私たちを新しくして下さり、よく考えて福音を信じた人と変わらない者になるのである。

※だから、大切なのは、みことばを熟考し、祈りを通して、神様との関係を深めること。それが思慮深い人です。私たちは、この思慮深い人のようであろう!

V4:「ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと探り回ろう。」

 このようにして終末預言は封じられた。なので、今日も多くの人は神の御計画、みこころ、隠された真理である奥義が分からずにいる。それで、人々は世の情報に振り回されるのである。しかし一方で、もうその封は開かれてもいる。2000年前に聖霊が降り、教会の時代、恵みの時代になった今は、イエス・キリストを信じることにより、信じるものには聖霊が与えられ、聖霊が私たちに神の奥義を明らかにして下さるのである。

エペソ3:5:「この奥義は、今は、御霊によって、キリストの聖なる使徒たちと預言者たちに啓示されていますが、前の時代には、今と同じようには人々に知らされていませんでした。」

【結論】

 今はこのような時代、神の預言であるみことば、聖書、また御霊によって、教会を通し、クリスチャンを通し、聖霊を受けた人を通して、神様の奥義、救いの計画が明らかにされているのである。だから、私たちはそのような思慮深い人のようであろう!

V3:「思慮深い人々は大空の輝きのように輝き、多くの者を義とした者は、世々限りなく、星のようになる。」

―祈り―


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