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2024. 7.21 礼拝メッセージ:金子辰己雄師

​ 今週の礼拝は、いのちの木キリスト教会(南越谷)との合同礼拝でした。

【聖書個所】

Ⅱサムエル7:27~29

【タイトル】

あなたのしもべの家を祝福してください。

【前置】

 今日は聖書的祝福についてみことばを取り次ぎたい。ここに、「ヤベツの祈り」という本がある。これは2000年にアメリカで出版され、日本では2001年に翻訳本が出て、半年間で3万冊以上も売れたと言う本。出版当初、この本は「自分を祝福してください」というように、自分の祝福や幸福だけを求める御利益信仰の祈り、利己的な祈りだということで批判を結構受けていた。しかし、著者が言わんとしていることは、「神のみこころがなるために私を祝福してください。」ということで、決して利己的なものでもなく、御利益信仰的なものでもない。今日はこの本の宣伝のためでなく、またこの本の内容についてでもなく、初めに言ったように、「聖書的祝福とは何か?」ということについて、聖書から分かち合いたい。この本が出版された時に批判があったように、クリスチャンの中には、祝福や繁栄、幸福を求めることに否定的な考えを持っていたり、アレルギー反応を起こす人たちがいる。それは、恐らく聖書的祝福について正しく理解していないからだろう。なので今日は一緒に、「聖書は祝福について何と言っているか?」ということを見て行きたい。

【聖書個所】

Ⅱサムエル7:27~29:「イスラエルの神、万軍の【主】よ。あなたは、このしもべの耳にはっきり、『わたしが、あなたのために家を建てる。』と言われました。それゆえ、このしもべは、この祈りをあなたに祈る勇気を得たのです。今、神、主よ。あなたこそ神であられます。あなたのおことばはまことです。あなたは、このしもべに、この良いことを約束してくださいました。今、どうぞあなたのしもべの家を祝福して、とこしえに御前に続くようにしてください。神、主よ。あなたが、約束されました。あなたの祝福によって、あなたのしもべの家はとこしえに祝福されるのです。」

【本論】

 この箇所は、ダビデ契約と呼ばれる契約に対し、それに応える形でダビデが神に語っている所。ダビデ契約は神が人と条件をつけずに結ぶ無条件契約である。無条件契約というのは、この後アブラハム契約についても触れるが、仮に人がその契約を守ることが出来なくても、神は必ず守るという契約のこと。

 では、そのダビデ契約の契約内容は何か?―それはダビデがサウルの後を継いでイスラエルの王となった時に、預言者ナタンを通して神がダビデに語った契約である。(Ⅱサムエル7:8~16)特にその中のⅤ11d~V13は、その中心箇所である。

Ⅱサムエル7:11d~13:「『【主】はあなたのために一つの家を造る。』あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちとともに眠るとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる。彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしはその王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。」

 この、V11d:「【主】はあなたのために一つの家を造る。」の「一つの家」とは、Ⅴ12:「あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちとともに眠るとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる。」とあるように「王国」のこと。そしてその「彼」とは、ダビデやダビデの子であるソロモンや、ソロモンの子ではなく、やがてダビデの子としてダビデの家系に生まれたイエス・キリストのこと。つまり、やがて来るイエス・キリストの再臨と共に起こるキリストの王国、千年王国のことであり、その千年の後、キリストが父なる神にその王国を渡され、神の国となる新天新地のことでもある。

Ⅰコリント15:23~26:「しかし、おのおのにその順番があります。まず初穂であるキリスト、次にキリストの再臨のときキリストに属している者です。それから終わりが来ます。そのとき、キリストはあらゆる支配と、あらゆる権威、権力を滅ぼし、国を父なる神にお渡しになります。キリストの支配は、すべての敵をその足の下に置くまで、と定められているからです。最後の敵である死も滅ぼされます。」

 黙示録に記されている新天新地では、死のことは何と言われていたか?

黙示録21:4:「彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。」

 このように、ダビデ契約は最終的にはこの聖書の終わりに記されている新天新地にまで繋がっている。正確に言うなら、ダビデ契約の前の契約から遡って、その契約は新天新地にまで繋がっているのである。エデン契約(創世記1:28~30)、アダム契約(創世記3:14~19)、ノア契約(創世記9:1~17)、アブラハム契約(創世記12:1~3)、モーセ契約(シナイ契約:出19:3~6、モアブ契約:申命記7:7~15)、ダビデ契約(Ⅱサムエル7:8~16)、新しい契約(エレミヤ31:31~34)など。そして、それらの契約を見てみると、すべて神の人に対する祝福の約束が記されている。例えば、アブラハム契約。

創世記12:1~3:「【主】はアブラムに仰せられた。「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」

 この中の、V2:「そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。」については、ダビデ契約の中でも繰り返されていた。

Ⅱサムエル7:9:「そして、あなたがどこに行っても、あなたとともにおり、あなたの前であなたのすべての敵を断ち滅ぼした。わたしは地上の大いなる者の名に等しい大いなる名をあなたに与える。」

 なので、これらから、先ず、①祝福、繁栄、私たちが幸福になることは神のみこころ、計画であることが分かる。それもこの祝福は無条件契約なので、私たちの状態に関わらず、必ず私たちを祝福してくださるという神の一方的な恵みによる祝福なのである。次にだから、②祝福は、神しかすることの出来ない、神が私たちに無条件で為してくださる、神の恵みのみわざであることが分かる。

Ⅱサムエル7:18~21:「ダビデ王は行って【主】の前に座し、そして言った。「神、主よ。私がいったい何者であり、私の家が何であるからというので、あなたはここまで私を導いてくださったのですか。神、主よ。この私はあなたの御目には取るに足りない者でしたのに、あなたは、このしもべの家にも、はるか先のことまで告げてくださいました。神、主よ。これが人の定めでしょうか。神、主よ。このダビデは、このうえ、あなたに何をつけ加えて申し上げることができましょう。あなたはこのしもべをよくご存じです。あなたは、ご自分の約束のために、あなたのみこころのままに、この大いなることのすべてを行い、このしもべにそれを知らせてくださいました。」

 ダビデは神が自分に、また自分たちの民族に恵みによってエジプトからの脱出など、偉大なわざを行なって下さったことを感嘆する思いで神に語っている。ここに、神の祝福がある。これが神の祝福なのである。ハレルヤ!ハレルヤ!ハレルヤ!私たちはこのダビデのように、感嘆する思いで主を賛美しているだろうか?礼拝しているだろうか?

賛美:「驚き仰ぎ見る」を賛美する。

【結論】

③だから、私たちはその祝福を求めて、その恵み深い神に大胆に祈り求めよう!

Ⅱサムエル7:27~29:「イスラエルの神、万軍の【主】よ。あなたは、このしもべの耳にはっきり、『わたしが、あなたのために家を建てる。』と言われました。それゆえ、このしもべは、この祈りをあなたに祈る勇気を得たのです。今、神、主よ。あなたこそ神であられます。あなたのおことばはまことです。あなたは、このしもべに、この良いことを約束してくださいました。今、どうぞあなたのしもべの家を祝福して、とこしえに御前に続くようにしてください。神、主よ。あなたが、約束されました。あなたの祝福によって、あなたのしもべの家はとこしえに祝福されるのです。」

 この家とは、最終的にはキリストの王国であり、そして新天新地の神の都であるが、しかし今は、私たちの家である家族のことであり、キリストの体である教会のことです。そして今、このように合同礼拝を行なっているが、南越、新座、杉戸の群れであるBCFのことでもある。

 私たちBCFは、ダニエルが解き明かした終末の時代に人手によらずに切り出され、やがて大きな山となって全土に満ち、永遠に立ち続ける一つの石、キリストの体、ダビデに約束されたキリストの王国です。

ダニエル2:35、44:「そのとき、鉄も粘土も青銅も銀も金もみな共に砕けて、夏の麦打ち場のもみがらのようになり、風がそれを吹き払って、あとかたもなくなりました。そして、その像を打った石は大きな山となって全土に満ちました。」、「この王たちの時代に、天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。しかし、この国は永遠に立ち続けます。」

 またBCFは、終末の時代、さまざまな迫害や試練によって砕かれ、また終わりの時代の裁きによって火によって焼かれるが、しかし、終には最後まで残る「聖なるすえ」、「切り株」であり、それはまた、ダビデに約束されたキリストの王国です。

イザヤ6:13:「そこにはなお、十分の一が残るが、それもまた、焼き払われる。テレビンの木や樫の木が切り倒されるときのように。しかし、その中に切り株がある。聖なるすえこそ、その切り株。」

※だから、私たちはこの神の祝福を求めるのに、何一つ遠慮は要らない。神はこのようにご自身の契約を守られ、約束を果たし、私たちをこのように祝福したいと願っているのである。それは神の契約であり、みこころであり、神の喜ぶところだからです。

※だから私たちは、ダビデのように大胆に祈ろう。V29:「今、どうぞあなたのしもべの家を祝福して、とこしえに御前に続くようにしてください。神、主よ。あなたが、約束されました。あなたの祝福によって、あなたのしもべの家はとこしえに祝福されるのです。」

―祈り―


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