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2023.5.21 礼拝メッセージ:金子辰己雄師

【前置】

 今日は前回に続き、ネブカデネザル王が見た夢に関してダニエルが言った言葉、「これがその夢でした。私たちはその夢の解き明かしを王さまの前に申し上げましょう。」(V36)のように、そのダニエルが解き明かしの夢の内容についてみことばを取り次ぐ。どんな解き明かしをしたのだろう?

【本論】

 先ずダニエルは、ネブカデネザル王が見た夢は、神によって与えられた夢であることを王に告げた。

ダニエル2:28:「しかし、天に秘密をあらわすひとりの神がおられ、この方が終わりの日に起こることをネブカデネザル王に示されたのです。あなたの夢と、寝床であなたの頭に浮かんだ幻はこれです。」

 そして、その解き明かしを語って、こう言った。

ダニエル3:37~38:「王の王である王さま。天の神はあなたに国と権威と力と光栄とを賜い、2:38 また人の子ら、野の獣、空の鳥がどこに住んでいても、これをことごとく治めるようにあなたの手に与えられました。あなたはあの金の頭です。」

 「その天の神があなたにバビロンの国を治める権威と力を与え、そして、それをことごとく治めるようにして下さった。あなたの見た、あの像の金の頭は、あなたです」と言ったのです。そして、「金の頭」の下にあった「銀の胸や両腕」、その下にあった「青銅の腹やももの部分」等が何を意味するかについての解き明かしを、この後順次語って行った。

 皆さんは夢を見るか?―夢と言っても、起きている時に、空想に更けるように見る夢のことではなく、単純に夜寝た時に見る夢のことです。私は毎晩夢を見る。それも一晩で幾つもの夢を見る時がある。夢は不思議なもの。全く辻褄の合わないストーリーが夢の中で、映画を見ているかのように、それも観客としてではなく、夢の中の登場人物の一人として、楽しいことやゾッとすること、「あーしまった」と思うことや、「あー良かった」と思うことなど、いろんな夢を見る。

 何故人は夢を見るのかについては諸説があって一概には言えないが、基本的には、人間は普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積したあらゆる情報を整理するために夢を見ると言われている。脳内に溜まった過去の記憶や直近の記憶、それらの記憶はただ過去の出来事の記憶だけではなく、感情とも結びついている。そして、それらが睡眠時に処理され、ストーリーとなって映像化されて行く。それが「夢」だということです。

 だから、すべての夢は、ダニエルがネブカデネザル王に言ったように、神によって与えられる夢ではないが、すべての出来事は神の御手の中で起きるということを考えると、夢も確かに神によって与えられるものだと言って良いかもしれない。なので、ネブカデネザルのように、何か不思議な夢を見て、「これは一体何だろう?」と思うような夢を見たら、私たちは神様に尋ねて良いと思う。ペテロも百人隊長も、アナニヤも神から夢が与えられて、神と会話し、答えを得ている。(使徒10:1~20、使徒9:10~16)また、サムソンが生まれた時も、父であるマノアは、妻に現れた神の使い=神御自身と会話をし、妻に夢を通して語ったことについて尋ねた。そして、それに従ったのである。それで、サムソンはナジル人として力ある働きする者として生まれることが出来た。

 私も何度か夢を見て、「これは何だろう?」と、その解釈を神との関係の中で得ている。ある時はすぐに、ある時は時間が経ってから。だから、もしそのようなことがあったら、是非神に尋ねて下さい。神様は教えて下さる。

ヤコブ1:5:「あなたがたの中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は、だれにでも惜しげなく、とがめることなくお与えになる神に願いなさい。そうすればきっと与えられます。」

 この「知恵」というのは、私たちが神の子として、信仰者として、この世で生きて行くために必要な、神から与えられる知恵のこと。私たちはその知恵によって、神の子として、信仰者としてこの世を歩んで行く。だから、それが実際的な生活の中で起こって来ることであっても、夢の中で示されることであっても、すべてそれらは、神様が私たちにこの世で神の子として、信仰者として歩むために与えて下さるものです。だから、そのために分からないことがあれば、それが夢の中のことであっても、神に求めよう。神は必ず、みことばにあるように、教えて下さる。

 さて、ダニエル書に戻るが、そのようにしてダニエルは王に、夢は神からのものであると教えられた。そして、その解き明かしをされた。その内容は、王が夢の中で見た不思議な像の「純金の頭」はネブカデネザル王で、王の今治めているバビロン帝国のこと。そして、「胸と両腕の銀」は、この後、この西アジアと地中海世界を治めるメド・ペルシャ帝国のこと、そして、「腹とももとの青銅」の部分はギリシャ帝国、そして、「すねの鉄」は、その後最も長く、そして最も強くこの地域を支配したローマ帝国を指し示し、そして最後の「一部が鉄、一部が粘土」のローマ帝国以降の西アジアとヨーロッパの世界、そこには今現在60カ国以上の国が存在しているが、そのようにして、紀元前7世紀から今日まで、数多くの国が生まれては衰退して行った、その歴史が、国の推移が語られていた。それが、ダニエルが、2:21で、神をほめたたえた時に語ったことである。

ダニエル2:21:「神は季節と時を変え、王を廃し、王を立て、知者には知恵を、理性のある者には知識を授けられる。」

 そしてダニエルはその後に、一つの国のことを語る。

ダニエル2:44~45:「この王たちの時代に、天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。しかし、この国は永遠に立ち続けます。あなたがご覧になったとおり、一つの石が人手によらずに山から切り出され、その石が鉄と青銅と粘土と銀と金を打ち砕いたのは、大いなる神が、これから後に起こることを王に知らされたのです。その夢は正夢で、その解き明かしも確かです。」

 この国は何だろう?王が見た「人手によらずに切り出された、石と鉄と青銅と粘土と銀と金とを打ち砕いて、大きな山となって全土に満ちたという一つの石」(V45)そして、「永遠に滅びることなく、永遠に立ち続ける国」(V44)とは何だろう?!―それがこの箇所で、最もネブカデネザル王に、またこの解き明かしを聞く人々、私たちに伝えようとしている一番重要なメッセージです。

※それは、終末の時代に実現する神の国のこと。神の国の到来、実現は、この聖書の変わることのないテーマであり、結論です。今私たちが、今もうそれが起ころうとしている終末の時代に活かされている。何故なら、そのようにして終わりの時代は、イエス様の到来と共に始まっているからです。

マタイ4:17:「この時から、イエスは宣教を開始して、言われた。『悔い改めなさい。天の御国が近づいたから。』」

 悔い改めて、福音を信じた人々によって形成される教会、それは目には見えないキリストの体である教会であり、やがて再びイエス様が到来して実現するキリストの支配による神の国、千年王国のことでもある。

 イエス様は、この神の国を、神の言葉を信じる私たちを通して、今も御計画のままに実現しておられるが、その計画というものは、不思議なことだが、神様がこの世界を造られる前から、みこころの内に計画され、そして、時至って実現して行くものです。

 そのことをパウロは、エペソの手紙の中で、初めに語っている。

エペソ1:3~11:「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前から彼にあって選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。神は、みむねとみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました。それは、神がその愛する方にあって私たちに与えてくださった恵みの栄光が、ほめたたえられるためです。この方にあって私たちは、その血による贖い、罪の赦しを受けています。これは神の豊かな恵みによることです。この恵みを、神は私たちの上にあふれさせ、あらゆる知恵と思慮深さをもって、みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、この方にあって神があらかじめお立てになったみむねによることであり、時がついに満ちて、実現します。いっさいのものがキリストにあって、天にあるもの地にあるものがこの方にあって、一つに集められるのです。この方にあって私たちは御国を受け継ぐ者ともなりました。みこころによりご計画のままをみな行う方の目的に従って、私たちはあらかじめこのように定められていたのです。」

 この神様の御計画は、神様の御計画のための時(ダニエル2:21)が至ることによって実現するものです。

※そして、それは私たちにも同様に起こる。2020年11月4日、石井先生の問題が出、そして私のNARとの関連問題が出て、まだ私がNLMから出るとか出ないとか結論が出る前に、私はこのダニエル書の「人手によらず切り出されたひとつの石が、鉄と粘土の足を打ち、それに連れて鉄、青銅、銀、金もみな共に砕けて、そして跡形も無くなる」というみことばをいただいていた。だから、私が、そして、それに連れて何人かの兄姉が、また杉戸教会が「NLMを出た」ということは、この世界の基の置かれる前から、キリストイエスの内に定まっていたことであり、今まさにその御言葉が成就したことなのである。そのようにして、終末の時代に主が起こされようとする真の教会が生まれるのです。

※私はこのことを確信している。そして、みことばによってそのヴィジョンを見ることが出来る。今でも私はこの箇所を見ると、読むと、そのヴィジョン、姿を見ることが出来る。「あらゆる既成のこの世の力によらず、それらを打ち砕いて、ただ恵みによって、神の霊によって、その力によって神の国が、神の国に満ちた教会が立ち上がり、全土に満ちるのを!―ハレルヤ!―だから皆さん、主を見上げよう!主を信じよう!主に期待しよう!

【結論】

※期待は実現の源!―期待すること、信じることが無ければ、夢、幻、みことばは実現しない!

※みことばの実現を信じよう!期待しよう!―私たちのうちに決して滅びることのない神の国があり、そして私たちがその神の国となる。ハレルヤ!アーメン!

―祈り―


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