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2022. 8.28 主日メッセージ:金子辰己雄師

【聖書箇所】

 ヨシュア13:1


【タイトル】

 ヨシュア記(20)「残された占領すべき地②ー全き安息の地ー」


【導入】

 前回に引き続き、「残された占領すべき地」として2つの目のメッセージを取り次ぐ。

イスラエルの民がカナンの地に入り、その地をことごとく取り、もう取る地が無くなって、その地に戦争が止むと、主はヨシュアに語られた。「あなたは年を重ね、老人になったが、まだ占領すべき地がたくさん残っている。」と。この言葉の意味するところは何だったか?―だからさらに前進を続け、まだ占領していない残されている地を取れということだっただろうか?―否、そうではなかった。―残されている地を含め、これまで取って来たカナンの地を、イスラエルの民に相続地として部族ごとに割り当てろと言ったのですね。そうすれば、「わたしがその地に残っているこの地の民を、この地から追い払う。」と神が言われたのである。もう一度、前回の箇所のⅤ6を読む。

Ⅴ6:「レバノンからミスレフォテ・マイムまでの山地のすべての住民、すなわちシドン人の全部。わたしは彼らをイスラエル人の前から追い払おう。わたしが命じたとおりに、ただあなたはその地をイスラエルに相続地としてくじで分けよ。」


 先週のメッセージを少し振り返る。2つのポイントがあった。一つ、「わたしは彼らをイスラエル人の前から追い払おう。」とあるように、この地の民を追い払い、この地をイスラエルの民に相続地として与えることは、アブラハムの民を起こした時からの神の計画であったということだった。二つ目、それは、神様の私たちに対する愛と憐み、恵みの現われであったということ。


出エジ23:23~30:「わたしの使いがあなたの前を行き、あなたをエモリ人、ヘテ人、ペリジ人、カナン人、ヒビ人、エブス人のところに導き行くとき、わたしは彼らを消し去ろう。23:24 あなたは彼らの神々を拝んではならない。仕えてはならない。また、彼らの風習にならってはならない。これらを徹底的に打ちこわし、その石の柱を粉々に打ち砕かなければならない。23:25 あなたがたの神、【主】に仕えなさい。主はあなたのパンと水を祝福してくださる。わたしはあなたの間から病気を除き去ろう。23:26 あなたの国のうちには流産する者も、不妊の者もいなくなり、わたしはあなたの日数を満たそう。23:27 わたしは、わたしへの恐れをあなたの先に遣わし、あなたがそこに入って行く民のすべてをかき乱し、あなたのすべての敵があなたに背を見せるようにしよう。23:28 わたしは、また、くまばちをあなたの先に遣わそう。これが、ヒビ人、カナン人、ヘテ人を、あなたの前から追い払おう。23:29 しかし、わたしは彼らを一年のうちに、あなたの前から追い払うのではない。土地が荒れ果て、野の獣が増して、あなたを害することのないためである。23:30 あなたがふえ広がって、この地を相続地とするようになるまで、わたしは徐々に彼らをあなたの前から追い払おう。」


 ここに、イスラエルの民が約束の地に入り、そこの民の風習に倣わず、むしろそこの民が神として崇める偶像をことごとく打ち壊すなら、主が彼らに与えようと用意しているいくつもの祝福の約束が語られている。①Ⅴ25:「あなたのパンと水を祝福してくださる」=食べ物の祝福。②Ⅴ26:「あなたの間から病気を除き去ろう」=癒し、守り、健康の祝福。③Ⅴ26:「流産する者も、不妊の者もいなくなり、わたしはあなたの日数を満たそう」=長寿の祝福。④Ⅴ27~Ⅴ28:「わたしは、わたしへの恐れをあなたの先に遣わし、あなたがそこに入って行く民のすべてをかき乱し、あなたのすべての敵があなたに背を見せるようにしよう。23:28 わたしは、また、くまばちをあなたの先に遣わそう。これが、ヒビ人、カナン人、ヘテ人を、あなたの前から追い払おう」=敵に対する勝利の祝福の約束。そして、⑤Ⅴ29~Ⅴ30:「しかし、わたしは彼らを一年のうちに、あなたの前から追い払うのではない。土地が荒れ果て、野の獣が増して、あなたを害することのないためである。23:30 あなたがふえ広がって、この地を相続地とするようになるまで、わたしは徐々に彼らをあなたの前から追い払おう」。これは、①~④の祝福が彼らのものとして完全になるための、神様の彼らに対する愛と憐み、また恵みに満ちた計画だった。彼らの弱さを知り、彼らが最も相応しく約束の地を相続することが出来るようにとの神様の愛と憐み、恵みに満ちた計画だった。


※このように、神様の彼らに対する恵みに満ちた祝福の約束が語られていた。


【本論】

 今日はそのことに続き、神様が約束の地に入ったイスラエルの民に対し、そして同様に、カナンの地に入り、クリスチャン生活、信仰生活、教会生活を送っている私たちに対して、神様がさらに与えようとされている祝福について見て行こうと思う。


 結論を言う。それは、完全な平安、安息という祝福です。シャロームです。シャロームとは、日々のこまごまとしたことにおけるシャローム、挨拶としての「シャローム」から、救いの完成に伴う完全な平安、完全な安息を意味するものである。


 前々回のメッセージ(ヨシュア11:23)で、ヨシュア達は約束の地をことごとく取り、それで、「その地に戦争はやんだ」ということを見た。しかしその時、主はこう語っていた。


ヨシュア11:23:「こうしてヨシュアは、その地をことごとく取った。すべて【主】がモーセに告げたとおりであった。ヨシュアはこの地を、イスラエルの部族の割り当てにしたがって、相続地としてイスラエルに分け与えた。その地に戦争はやんだ。」


 「その地に戦争がやんだ」と並行して、ヨシュア達が勝ち取った地を、イスラエルの部族ごとの割当に従って分け与えたという所有地の分割、相続地の割当のことが語られていたのである。同様のことが、カレブが自分たちの氏族の所有地としてヘブロンを割り当てられた時にも語られていた。


ヨシュア14:14~15:「それで、ヘブロンは、ケナズ人エフネの子カレブの相続地となった。今日もそうである。それは、彼がイスラエルの神、【主】に従い通したからである。14:15 ヘブロンの名は、以前はキルヤテ・アルバであった。アルバというのは、アナク人の中の最も偉大な人物であった。そして、その地に戦争はやんだ。」


※約束の地を勝ち取ったというだけではなく、その地を約束通り分割し終わった時、戦争は止んだ。言い換えるなら、平安、安息が実現したということなのである。


◎カナンの地に入った彼らにとって、また、カナンの地の生活、信仰生活、教会生活、クリスチャン生活を始めて、今その中にいる私たちにとって、まだ完全に手にしていない祝福がある。それが完全な平安、完全な安息という祝福である。なので、主はヨシュアに「まだ占領すべき地がたくさん残っている。」と言われたのである。


※「占領すべき地」とは、全き平安、安息のこと!―皆さんは、全き平安、安息を得ていますか?もし得ているなら、もう皆さんの占領すべき地は、もうここにはない。もう今すぐにでもイエス様の所に行ける。しかし、まだこの世にいるというのなら、まだ完全な平安、安息は得ていない。実際に日々経験しているように、私たちの信仰生活、教会生活、クリスチャン生活には問題が付きものです。一時、平安や安息を得ることがあっても、それは長続きしない。私たちの信仰生活、教会生活、クリスチャン生活から平安を、安息を奪い取るものがあるからです。私たちの救い、聖化は完成していないから、また、サタンがいるからです。


※しかし、ここにグッドニュースがある。先ほどの出エジプト23:23~30にあったように、主は私たちに、①食べ物の祝福。②癒し、守り、健康の祝福。③長寿の祝福。④敵に対する勝利と守りの祝福。そして最後に、⑤愛と憐み、また恵みに満ちた計画を持っているのです。そしてそれを実現するために、主は一時にすべてを行わず、私たちの信仰が成長するのを待つかのように、徐々に敵=私たちから平安・安息を奪おうとする者を、私たちの前から追い払ってくださるのです。それは、①~④の祝福と共に、完全な平安、完全な安息を私たちに与えて下さるためです。


 そのことを、主はヘブル書で次のように、語っている。


ヘブル4:7~11:「神は再びある日を『きょう』と定めて、長い年月の後に、前に言われたと同じように、ダビデを通して、『きょう、もし御声を聞くならば、あなたがたの心をかたくなにしてはならない。』と語られたのです。4:8 もしヨシュアが彼らに安息を与えたのであったら、神はそのあとで別の日のことを話されることはなかったでしょう。(まだ、地を取っただけで、分割を完全になされず、完全な安息は与えていなかったですよね。)4:9 したがって、安息日の休みは、神の民のためにまだ残っているのです。4:10 神の安息に入った者ならば、神がご自分のわざを終えて休まれたように、自分のわざを終えて休んだはずです。4:11 ですから、私たちは、この安息に入るよう力を尽くして努め、あの不従順の例にならって落後する者が、ひとりもいないようにしようではありませんか。」


 では具体的にはどうするか?


ヘブル4:14~16:「さて、私たちのためには、もろもろの天を通られた偉大な大祭司である神の子イエスがおられるのですから、私たちの信仰の告白を堅く保とうではありませんか。4:15 私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです。4:16 ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」


 イエス様もこう言われた。


マタイ11:28~30:「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。11:29 わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。11:30 わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」


【結論】

 このように、私たちにはまだ取るべき地が残っている。だからそれを得るまで、何があっても最後まで、イエス様に従い続けて行こう!


※私たちの信仰生活はこれに尽きる。いろいろな学び、訓練、セミナー、集会があるが、最後はこれに尽きる。


 最後に、主が終末の預言としてダニエルを通してイスラエルの民に、そして私たちに語っているメッセージがある。シンプルだが、とても重要で、力強いメッセージ。ダニエル書の結論とも言ってよいメッセージである。それを読んで、今日のメッセージの終わりとしたい。


ダニエル12:13:「あなたは終わりまで歩み、休みに入れ。あなたは時の終わりに、あなたの割り当ての地に立つ。」


※「割り当ての地」とは全き平安、安息、シャロームである。これは、すべての信仰者、神の民に対して語られている命令であり、約束である。


※私たちは最後まで、主を信じて、従って歩んで行こう。


―祈り―

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